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『森七菜さんの移籍騒動』に『マネージャーの立場』として思うこと





 
僕は立場上
このような話に対してコメントをすることが難しいことは
分かってはいるんですけども
やはり同じような立場の人間が発信することで
一つ世の中に理解を求めることができればいいかと思い書きたいと思います。
 
 
勇気を出します。
 
 
女優 森七菜 さんの事務所移籍が報道されています。
森七菜さん事務所移籍か
 
 
これに関して僕の立場=マネージャーとして
コメントをさせていただきます。
 
 
私は現在、
『芸能プロダクションFUNGO』という
所属者が少人数の芸能プロダクションを運営しています。
 
『芸能プロダクションFUNGO』
 
現在は10人も満たない所属者で
多数の俳優をざっくりマネジメントするのではなく、
少数の俳優をしっかりがっちりマネジメントすることに重点を置いています。
 
 
プロダクション経営者・マネージャーとしての
今後のビジョンは
所属している俳優をもっと売り出して
もっと多くの作品に出演させて
もっと俳優の活動・暮らしを豊かにしてあげたい
と考えています。
 
 
今回の森さんの件で報道されているように
俳優が売れていくと、
「より整った環境(大手プロダクション)へ移籍したい」
という気持ちを持つことは当然のことだと思っています。
通常の人間の感情だと思っています。
 
 
プロダクション側は
この移籍を防がないと、
僕らのような少人数のプロダクションは
いつまでたっても大手プロダクションに勝つことはできません。
いつまでたっても小さなプロダクションの環境は整いません。
 
 
この流出を防ぐために
僕らマネージャーは俳優としっかり人間関係を作らなければならないのです。
 
 
俳優の立場としては
・マネージャーとの人間関係
・俳優自身の活動
とを天秤にかけて
・今のプロダクションに居るのか
・新しいプロダクションに移籍をするのか
という判断をするものだと思っています。
 
 
これを
俳優本人が検討し、だした結果が
『新しいプロダクションに移籍をする』
ということであれば
旧プロダクション側は
応援するべきだと思っています。
 
 
しかし
しかし、
 
とても残念なことに
仕事で関わった周りの人達
その俳優の資質を理解しないまま誘惑をしてくるパターンがあるのです。
 
 
マネージャーとして
その俳優の将来ビジョンをしっかり考えたうえで戦略を立ててマネジメントしていますが
上っ面の表面だけをみて、
助言してくる人達がいます。
 
 
僕も実際経験がありますが
現場でお世話になった映画監督が女優を口説きたいがため、
プロダクション(マネージャー)が邪魔になり
所属しているプロダクションの退所を促してきた
ということがあり、
トラブルになりました。
 
結果的に
・その監督とはもう一切仕事をすることができない
・せっかく育成をした女優が退所してしまう
という
残念なことになってしまった次第です。
 
 
また、
仕事を入れられるような状態ではない新人俳優には
演技のワークショップなどにも通って頂きますが
そのワークショップ先の講師が自分の思うようにしたいため
俳優に変なアドバイスをして退所になってしまう
というケースもありました。
 
仕事を入れられるような状態ではない新人俳優の場合
僕らマネージャーと一緒にいる時間よりも
週1回通うワークショップ先の講師の方と一緒にいる時間の方が多くなってしまう場合があります。
 
そうなると
俳優がより信じてしまう『人』は
僕らマネージャーよりも、ワークショップ講師になってしまうこともあるのです。
 
 
現場で一緒になったクライアントが
一瞬のお金儲けをしたいがために
成長途中の俳優をそそのかし、
退所されてしまうこともありました。
 
その俳優は
一瞬のお金儲けだけに利用されて
使い捨てにされてしまった状況をみて
とても心を痛めました。
 
 
最終的に判断するのは俳優本人ですが
僕らマネージャーは
本人の将来(人生)までも請け負って
一緒に活動しているのです。
 
 
 
今回、
森七菜さんの移籍先に浮上しているプロダクションは
森さんの音楽活動を担当したレーベルのグループ会社と報道されています。
 
現段階で真実はわかりませんが
どうか人を裏切るような行為がなかったことを願う次第です。
 
 
森さんを一生懸命育てて売り込んで
今の立ち位置までもっていった前のプロダクションのマネージャーの方の苦労、そして悔しさは
僕も同じ立場として理解でき、
心が痛みます。
 
 
真相は本人達にしかわかりませんが
今後どのようになっていくのか
見届けたいと思っています。
 
 
※あくまで、真実を知らない僕の個人的な見解です。
 
 
◆成田雅嗣(なりたまさつぐ)◆
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